平穏な暮らしを望みながら、平凡からやや外れた異能を持つ学生・朝比奈匡(アサヒナ・キョウ)。 その正体は異世界を護る“神竜”の後継者にして勇者だった!
養父母を突然の事故で亡くし、支えを失って途方に暮れる匡は、ある日、突然の異世界召喚を受ける。
呆然とする匡に、異世界の聖王女・フェリシアが告げる。
「お帰りなさいませ、勇者さま。あなたこそが竜の後継者にして勇者さま。あなたをお迎えするこの日を、わたくしはずっと心待ちにしてました……!」
「は?勇者?ナニそれ、意味が分からん」
匡が召喚された異世界アルテアは、かつて女神とその眷属である五柱の“神竜”に護られていた。
しかし、“底なる深淵”(アビス)と呼ばれる異世界から侵攻した異神ニュクスとの戦いにより、世界の守護者たる女神と神竜の命は失われる。
残された異神の脅威を退けるため、アルテアの民は対抗する力を欲した。
失われた守護者をの力を取り戻そうと、赤子の頃に地球に流された勇者を呼び戻す“勇者召喚の儀式”が行われた。
その儀式でアルテアに召喚された勇者こそが、匡だった。
しかし、勇者と呼ばれても、自覚のない匡は困惑するばかり。そんな匡に向かって、聖王女は言う。
「わたくし達にはあなたが必要です。キョウ、わたくしと共に戦って下さいませんか……?」
聖王女に臨まれたことで、勇者として戦うことを決意する匡。
戦いの知識を持たない匡を鍛えるため、聖王女と共に探索者育成学園に入学することになる。
「お前はわたしのものだ、勇者よ……!」
――生意気で健気な魔王の娘が。
「ええっ!?わたしをあなたの探索仲間(パーティ)に入れてくれるの!?」
――憧れを抱いて夢を目指す、恋に勉強に一生懸命で頑張り屋な少女が。
「……あなたをもっと知りたい。あなたは特別だから」
――クールな態度の奥に優しさを秘める、謎めいた博識な文学少女が。
学園に入学した匡の下に、運命に惹かれ、
それぞれの胸に譲れない願いや秘密を抱いた少女たちが次々と集う。
そして始まる、初心者勇者と彼を支える四人の少女との、恋とバトルと勝利の日々!
ずっと求めていた居場所、あたたかな笑顔に満ちた学園での日常を、孤独な少年はようやく手に入れる――。
勇者と四人の少女たちは、絆の力で仲間を守り通し、世界を救うことができるのか?